[←back][home][next→]

翡翠抄−ひすいしょう−

第六章第四節第五項(137)

 5.

 地下通路といってもいいくらい薄暗い通路は、比較的簡単な構造になっていた。異常に高い天井と幅広い通路のせいか直線的なのだ。ところがイスカが進んでいく区画はそれまでよりも随分狭い道になっていた。だんだん狭くなっていく。
「ここは?」
「今までの道は、竜が本体で通れる大きさになっていたんです。この辺りは人間の形をとっていないと入れないようになってます」
「人間用っても十分広いけどな。象でも通れそうだ」
 イスカはちょっと首をかしげただけだった。象という単語が通じなかったらしい。コゥイはそれ以上説明をしなかった。かくいうコゥイも見たのは一度だけだ。
「それはまぁ、さておき。俺たちはどこに向かってるんだ?」
 右腕にスイレンを抱え上げ、肘より下がない左腕をくるりと回して聞いた。
 前を走る少年は、走る速度を変えずに肩越しに振り返る。視線の先はコゥイというよりスイレンを見ていた。
「こっちです。……といっても、その場所がこの宮でどういう使われ方をしているかは知らないんですけどね」
「どういう意味だ?」
「前に説明したでしょう。僕はこの場所を知っているわけではなく、この場所と同じ構造をした、霧の谷の水竜神殿を知っているだけなんです。あの神殿ではただの物置として使われていましたけれど……何に使っているんですか、スイレン?」
 スイレンは口を閉ざしていた。
 彼女はイスカの術によって口を封じられていたが、今は半分解けかかっている。その彼女が口を閉ざしているということは本当に話したくないらしい。
 イスカはまた前を向いて走り出した。
「今度はこちらです」
 さらに細い脇道を選びながら。

 ここだ、とイスカが指し示したのはただの壁の前だった。見たところ他と変化のない、石造りの壁である。種も仕掛けもなさそうだ。コゥイは眉をよせた。
「まさか壁が割れるってんじゃないだろうな?」
 だとしたらあまりにありきたりである。
 しかし。
「割れるというか、割ります。この壁を壊します」
 少年は琥珀色の瞳を細めて答えるのだった。コゥイは腕にかついだスイレンをもう少しで落としそうになるところだった。声にならない声でスイレンが抗議をあげる。
「マジか?」
「大真面目に」
 最初は何か仕掛けがあるのだろうとコゥイは思った。ただでさえ訳のわからない場所である。しかしイスカがいったのは道のない場所に道を作るようなものである。とても無茶をするような少年には見えなかったのでコゥイは真紅の瞳をただ丸くするばかりだ。
 あきれかえるコゥイの背中で、か細い声があがった。
「道が……違い、ます、わ」
 スイレンだ。先ほどよりも明瞭に発音できていたが、それでも言葉を紡ぐのはまだ苦しいらしい。
「おい、ここの主人は違うっていってるぞ」
 引き返すのかと目だけで問いかけたが、少年は二人の言葉に動じることはなかった。
 壁に向かって手をつく。手をかけた場所の石壁は、ちょうど煉瓦を組み合わせるような形でそびえ立っていた。イスカはそのひとつを押す。びくともしないだろうと思われた壁の一部は、素直に奥へと引っ込んだ。
 乾いた反響音が聞こえるまで、やや時間があった。
 欠片が落ちるまでそれだけ時間がかかったということは、中は相当深い。しかも反響音から考えてそこそこ広い部屋だ。
「本当の出入り口は地下にあるようですね。ここは排気口? 明かりとり? そうか、霧の谷の水竜神殿では地下まで掘らなかったんだ。だから微妙に位置がずれている……」
「どうなってるんだ」
 茶色い頭は問いかけに振り向くことはなかった。コゥイに背を向けているため表情は見えない。重い声が発せられた。
「元々ここは正式な抜け穴ではなく、非常用でさえない。この宮を建てるときに使用された人柱のための墓標です」
 コゥイは右の眉じりを少し上げた。
 イスカは、今度は杖を構えるとそれで壁を突き始めた。先ほどと同じように石は空虚な向こう側に落ちて反響する落下音を立て続ける。一見手当たり次第に壊しているかのようだったが法則があるようだった。あるものは落ち、あるものはしっかりとそれまでの場所に居座っている。あっという間に人ひとりが潜り込めそうなくらいの穴ができた。中から少し湿った匂いのする風が吹き上げてくる。
 次にイスカは、杖を鱗に戻した。そして自分の法衣の紐をはずす。てきぱきと服を畳み始め、靴を脱いだ。何を始める気か分からない。スイレンは、察したのかさっさと後ろを向いた。コゥイからはスイレンの顔が見えず、彼女が赤面していることに気づかない。
「驚かないでくださいね?」
 イスカはコゥイに向かって、ちょっと照れ笑いをしてみせる。そうして腰帯をゆるめ、着ている上着を頭から引き抜いた。上着のみならず下履きも脱いでいく。コゥイは怪訝な顔を隠せないでいた。
「……泳ぐのか?」
 海育ちのコゥイにはそういう発想しかなかった。
「どこにも水なんてありませんよ」
 あっというまに少年は腰巻き一枚の姿になった。小脇に自分の服を抱えている。
「あ。コゥイさんは脱ぐ必要なんてありませんから。こういうとき妖魔は便利だと思いますよ。姿を変えるとき、もれなく服もくっついてくるんですから」
「おい、いいかげんに説明……!」
「合図をしたら穴の中に飛び込んでください」
 そういうと、少年は軽やかに闇の中に身をすべりこませた。
 穴といった。たしかに、落下音からするとこの場所は相当高い。コゥイは一瞬きした後、ぱっくりと空いた穴に駆け寄った。助かるはずがない。ひしゃげた蛙のように潰れてしまうのがオチである。
 予想は裏切られた。
 暗闇の中で何かが翼を広げるような音。次に、炎が勢いよく吹き出した音がして穴の中が一気に明るくなった。
 コゥイは目をむいた。眼下に見えるのは四角い部屋。正方形の巨大な柱をくりぬいたような天井の高い部屋。そしてその空中に、コウモリのような翼を広げた巨大な竜が浮かんでいた。
 ずんぐりむっくりとした体、岩に似た黄土色の鱗が何枚も重なるようにその体を覆い、体つきに似合わない細い前足には青黒い爪が長くのびていた。後ろ足にも、はっきり色は分からないが鋭い爪。黄土色の鱗は細かくなるにつれて赤銅色の輝きを帯び、特に細かい鱗に覆われた尻尾は光を反射してきらきら輝いていた。明かりは竜が吐く炎によるもの。大理石でできているような色の二本の角、その間にある小さな額にはイスカの服が乗せられている。コゥイを上目遣いに見る瞳の、尖った瞳孔は琥珀色だ。
 あたりはまた暗くなった。炎が消えたのだ。そしてまた、翼を上下する音。もう一度炎を吐く音がして、明かりがともされた。
 ――合図をしたら穴に飛び込んでください。
 イスカはそういった。これが合図か。
「冗談きついぜ。……あれの背中に飛び降りろってか?」
 コゥイのこめかみから冷たい汗が玉になって滑り落ちてきた。今まで色々なものを見てきたと自分でも思う。世界各地を船でまわった。垂れ目で低血圧の魔法使いを拾ってから不思議なものに接する機会はそれなりにあったし、ヒスイに出会ってから妖魔と遭遇などというおまけもついてきた。が、いくらなんでもそれで打ち止めだと思っていた。否、思いたかった。こんなものまで見ることになるとは考えたこともない。自分の人生どこでどう間違ったのか、やりなおしができるものならそこまでさかのぼりたいとさえこの瞬間、思った。
「イ、ス、カ、さま……」
 スイレンはコゥイの肩越しに竜の姿をみて、たどたどしい声でそうつぶやいた。それがコゥイにとどめの一撃を与えた。真下に見える竜は疑いようもなく、あの茶色の頭の少年神官だと第三者からお墨付きをいただいたわけである。よく見ると、二本の角のうち片方にはイスカの額にまわされていた金色の環が締められていた。琥珀色の瞳がコゥイの決断を待っている。瞳に浮かぶ邪気のない色は間違いようもなくあの少年のものだ。
 早くしろといわれているようで、意を決してコゥイは穴に足をかける。
「ええい、ままよ!」
 スイレンを胸に抱きしめるようにしっかりと抱え直し、即席でできた穴からコゥイは飛び込んだ。
 明かり代わりの炎が消える。イスカの息が続かなかったらしい。コゥイは暗闇に放り出され、目標を失った。失敗したかと思ったが、コゥイたちが着地の衝撃を受けたのと次に周囲が明るくなったのは同時だった。
 地竜イスカは落下の衝撃を弱めるよううまく高度を下げながら二人をすくいあげていた。そして翼の動きを止め、ゆっくりと滑空するように高度をさげていく。ゆっくりと、ゆっくりと、炎の息を細く吐きながら。コゥイは地竜の背中に寝そべった形になりながらその光景をみていた。明るいオレンジ色の炎に照らされ、四角い部屋の天井がどんどん高くなっていく。実際は天井があがっていくのではなく自分がさがっているのだが、そんなことはどうでもよかった。奇妙な浮遊感がさらに現実感を乏しくさせた。
 着地の瞬間もイスカは細心の注意を払ってくれた。コゥイはやっと身を起こす。四角い部屋はそれまでの部屋に比べると多少手狭だったが、それでもコゥイの家が二、三件入りそうなくらいの広さがあった。四隅にまだろうそくが残った燭台、そして重そうな扉が二つ向かい合わせにある。部屋の真ん中は五段ほどの階段がついた、ちょっとした高台になっていた。イスカはその高台の真ん中に降り立ったのだ。
 そこまでコゥイが確認したあと、部屋はまた暗くなった。
(降りてください。暗いので足下に気を付けて)
 脳裏に直接イスカの声が木霊した。ぎょっとして地竜の背中に置いていた右手を放す。そのとき右腕に柔らかい重石が乗っていることに改めて気づいた。
「いたのか、お前」
「……! ……い、い、い……!」
 口がまともに利ければ「いましたわ、失礼な!」くらい叫んだのだろう。コゥイはとりあえず先にスイレンを降ろした。というより、地竜の背中の丸みを利用して滑り落とす。自分自身はというとそのスイレンを踏まないようにして着地した。
 頭の上を見上げると、自分たちが飛び込んできた穴からほのかな明かりが漏れていた。夜目の利くコゥイは少し慣れると辺りの様子がわかるようになる。地竜に姿を変えたイスカはその大きな体に似合わず、愛嬌のある動作で隅っこに近寄った。思わず「とっこ、とっこ」と擬音語をつけたくなるような足取りである。そういえばイスカは人型をしているときから何となくそういう動き方だった。
 耳に入ってきたのは、ろうそくを吹き消すような音。実際はその逆で辺りがまた明るくなった。イスカが炎を吹いてろうそくに火を灯したのだ。その調子で四隅の燭台全部に明かりを灯した。そのまま竜はコゥイたちのところに戻ってきて、今度は散乱した法衣や上着を拾いにかかった。さぞ鋭い凶器になるだろう青黒い爪は今、ちょこまかと動いてきちんと服を畳んでいる。竜というものはもう少し威厳のある想像上の生き物ではなかっただろうか。コゥイは思わず自問したが、すぐに思い直して首を横に振った。姿がどう変わろうと中身はあの少年神官なのである。むしろ堂々と威厳のある態度をとられるほうが違和感があるというものだ。
「うわぁ。もしかしなくても、俺、慣らされてきた?」
 自嘲気味に笑うしかなかった。
 そして、その想像上とされていた生き物はもう一匹、足下に転がっていた。正確には先ほどまで転がされていたというべきか。こちらは竜といっても今は人の姿をしている。イスカの背中から無理矢理滑り落とされたスイレンは両手がきかない状態で尻餅をついたらしい。恨みがましげな顔つきでコゥイをにらみつけていた。
「そこから、足を、どけ、なさい……!」
 足といわれて下を見た。磨かれた黒い石を少し踏んでいる。それが何なのか思い至ったコゥイは、普段なら他人の命令など絶対にきかないのだが、このときだけはすぐに足をどけた。
「悪ィ」
 穴に飛び込む前イスカがいった。ここは墓標だと。
 光沢のない白っぽい石で作られたこの場所で、唯一黒々と輝く石は特別な意味を持つものだとわかった。コゥイには分からない文字で何か彫られている。おそらく墓碑銘だろう。人間は人柱のために墓を建てることはまずない。こういう気遣いは人間にあってもいいものではないかとコゥイは黒い墓標に目を落とした。

   *

 スイレンは、墓標に目を落とす真紅の瞳の青年を注視していた。
 存在を隠されているかのような墓標。直接見知った相手ではないものの、スイレンはここの墓の主を知っていた。スイレンの父、つまり水竜の長の最初の妻である。
 父親が彼女に恋したとき、その女性は十七の娘盛りだった。この宮は正式な妻となった彼女に贈られるはずだった。しかし、彼女は宮の完成を待たずに逝った。わずか四十数年の結婚生活と引き替えに。父の最初の妻は人間だったのだ。
 六十を数え、病の床につく彼女は自分から進んでこの宮の人柱になることを望んだ。
『誰かが必ず命を落とさなければならないというなら、その役目は命短い私にこそふさわしいのではなくて?』
 父親は最後まで許さなかった。だから正確には人柱ではない。彼女は天寿をまっとうした後ここに葬られたのだから。
 女主人を失った宮は、人との血が混じった娘――スイレンの異母姉だ――に与えられた。水竜の寿命は通常千五百年ほどだが、人の血が混ざると七百年から八百年ほどしか生きられない。親よりも短い寿命を定められた長姉は、伴侶にまた人間を選んでその子孫の寿命をさらに短くした。スイレンには理解できないが父親の話によると幸せだったのだという。今では後添いを迎え、妾(めかけ)もたくさん囲っている父親であるが、いまだ最初の妻との思い出は特別であるらしい。
 そして今、ここに立つ人間は、薄くではあるが竜の血を引いている。
 遠い昔、彼の先祖はどういった経緯で人間を愛したのだろう。彼の真紅の瞳を見ながらそんなことを考えた。

   *

 イスカはその間に、地下にあった扉ふたつを地竜の力で封じていた。
(済みましたよ。これでしばらく追っ手をやりすごせるでしょう)
 コゥイは顔をあげた。人間の姿をしたイスカはどちらかというと丸い目をしていたのだが、今の地竜はつり上がった目をこちらに向けている。少し開けた口からは白い牙が覗いていた。爬虫類が苦手というわけではないが、やはりどこか空恐ろしいものがある。竜本人は、きゅる、と鳴き声をあげて首を傾げて見せた。
「頭の中で声がするんだが」
(おや。さすが同族の血を引くだけはありますね。よっぽど感覚が鋭い人間でないと聞こえないんですよ)
 イスカが、いや地竜が口を開ける。ずらりと並んだ白い牙の中から青みを帯びた灰色の舌が垂れ下がった。無害なのは頭で理解しているのだが、この口を見ると自分が食べられるんじゃないだろうかという本能的な恐怖感が沸くのは仕方ない。それにこの色、この形、何かに似ている。
「わかった、牛タンだ。あれ、皮むいて煮込みにするとうまいんだよな」
(あの……?)
 コゥイは独り言の内容についてイスカには説明しなかった。その間に自分に暗示をかける。これは牛タン。これは牛よりおとなしい生き物。そう考えたら青黒い爪も、ずらりと並ぶ牙も、爬虫類と同じ瞳孔をした琥珀色の瞳も不気味ではない。
「よし、もう慣れた!」
(よく分かりませんが、何かものすごく僕が不快になるよな想像しませんでした?)
 勘がいい。この勘のよさはもしかするとコゥイに似ているとかいう例の傍迷惑な知人に培われたものかもしれない。
 イスカは竜の姿のまま、今度はスイレンに向き直った。
(この姿を披露するのは初めてですね。ここまで不自由な思いをさせました。両手の戒めをはずさせてもらいます)
 スイレンは無言で頷く。青磁色の瞳は喜びに輝くわけではなかった。むしろ曇っているかもしれない。イスカは彼女の後ろにまわって、両の親指を戒めている細い紐を爪で切った。さてイスカもスイレンも忘れているかもしれないが、この紐はもともとコゥイの靴紐である。一本無駄になったとコゥイは眉間に縦皺を作ったが、もう切られてしまったのだから今更とやかくいうつもりはなかった。
「大丈夫なのか、ここで解放して?」
(出入り口を封鎖しましたから一定時間経過して、あれが解除されるまでここから出られません。それにね、今までだってスイレンの足は封じていませんでした。逃げようと思えばいつだって逃げられたんですよ)
 竜は目を閉じる。人間の顔でいえば笑顔を浮かべているのかもしれない。どうも彼はスイレンという存在について甘いところがあるようだった。
 そのスイレンは、立ち上がって真っ先にイスカに駆け寄った。
「おい……!」
 何をするつもりかとコゥイは警戒の色を強めたが、彼女が駆け寄ったのは、正確にいえばイスカの脇腹の傷口に向かってだった。ろうそくの仄暗い明かりの中で、鱗に隠れて目立たなかったがぱっくりと裂けているのが分かる。スイレンはその傷口に両手をかざした。
「水竜には、きずをいやす、ちからがあります」
 地竜が封じたり留めおいたりする術に優れているように、水竜にも水竜固有の力があった。それが治癒。コゥイはお伽話を思い出した。回復力を増強するという不思議な力を使えるのは水竜のほか、水の精霊使いと愛の女神の神殿だけのはずだ。
 手をかざしたところに淡い水色の光が集まっていくようだった。傷の深い部分からさらに強く発光している。イスカは少し顔をしかめた。痛みがあるのかもしれない。スイレンの目は真剣だった。本気で、自分の兵士が傷つけたイスカを助けようとしている。
「どうにも分からない」
 両手をあげた。左手がないので、右手だけを広げる。
「お姫さんは敵なのか? 味方なのか? なんであんたは全力でイスカの邪魔のするくせ、一方で助けようとする?」
 スイレンはちらりとコゥイの顔を見た。彼女の表情は複雑だった。困惑している。コゥイと目があうと急いで視線を逸らす。わざと傷に集中しようとしているように見えた。
 答えをくれたのはイスカだった。
(味方です。少なくともこの場で、僕個人とあなたにとっては。『予言の星』には好意的ではないだけです)
「イスカさま……!」
 批判的な声をあげた。部外者にそれ以上話すな、といわんばかりの。イスカはさらにコゥイに続けた。
(そして僕は『予言の星』を守りたいだけ。例え一族郎党すべてを敵に回しても)

+感想フォームを利用してくれる?+(作者が喜びます)
[<<前]
[次>>>]
[目次]
翡翠抄 −ひすいしょう−
Copyright (C) Chigaya Towada