翡翠抄−ひすいしょう−
第六章第五節第五項(144)
5.
サイハの主催するささやかな――というのは完全に主催者の主観だが――集まりから、一足先に退出したのはセイだった。
「オレはそこまで混ぜてもらえないもんねぇ」
仮にもセイは予言の星側につく裏切り者であり、星を陥れる計画に深いところまでは携われない。追い出される前に自分から出てきたというのが一番正しい。
むしろ裏切り者が顔を出して、首が飛ばなかったほうが驚いたくらいだ。
悪巧みする顔ぶれを確認できたのは予想外の収穫だった。これからセイを除いた四人でどういった話し合いが行われるかは不明だが、ヒスイにとって益になることではないことは確かである。
「ま、どうでもいいか。早いところヒスイさんところへ帰りましょ」
後ろから硬質な声が追い打ちをかけた。
「どうせなら首のひとつやふたつ、落としてゆけばよかったものの」
セイは眉間に縦皺を作って振り向く。氷の色した瞳の精霊が、腕を組みながらそこに立っていた。セイは不機嫌な表情をあらわにしたが、あちらの精霊も負けず劣らず機嫌の悪い顔を作っていた。
「なんであんたがここにいるの?」
彼もサイハの参謀の一人である。今なお続いている話し合いに参加して当然の人物だった。それがここにいるということは、お呼びではないから追い出されてここにいるのかと、批判気味に冷笑してみせたがキドラに動揺した様子はみられなかった。見るからに寒々しい色をまとった、白い髪、薄い水色の瞳の精霊は小さく鼻を鳴らす。
「むろん主のご命令だ。貴様がちゃんとここから出ていくのをお見送りせよと。城から立ち去ったふりをして諜報活動に精を出してもらっては困るのでな」
「うわ。あの方もちゃっかりしてる」
不本意ながらサイハとの付き合いは長い。こちらが向こうの手を予想できる程度に、向こうもセイの手の内を知っている。今日はまっすぐに帰るつもりだったが、いつもなら帰ったふりをして城に引き続きひそみ情報をかき集めるくらいやっただろう。そこらあたりのセイの性格くらいお見通しだということだ。
セイは髪をかき上げ、勢いよく引っかき回した。
「よくもまあ、あんな女の飼い犬に成り下がって満足してるよな? あんた、あの女のどこがいいわけ?」
誰より美しく魅惑的な肉体の持ち主であるのは認めるが、セイは彼女に尻尾を振る気にはなれない。いかんせん中身が悪すぎる。妖魔の性格が悪いのは今更だが、サイハはきっと二枚舌ならぬ透明な舌が何枚もあって、腹の中は真っ黒に腐っているに違いない。
キドラは半眼になった。
「ほう。意外なことをいう。すると貴様の思い人は、従順でたおやかで慎ましやかで、貴様の決めたことには口を挟まず頭を下げ、常に貴様に敬意を払い愛情を捧げ、与えられるものに満足し不平不満を並べたこともない、貴様の横暴には黙って堪えるような貞淑な淑女だというのか?」
セイは目を丸くした。キドラの台詞を頭の中で素早く反復し、ヒスイに当てはめてみる。あまりにも馬鹿馬鹿しくてセイは冷たく笑い飛ばした。
「まさか!」
ヒスイがセイに従順だったことなど一度もない。いつもセイに文句をいう。不満があったときは拳が飛んでくる。自分の道は自分で決めるからセイが道を指し示してやる必要もない。敬意、愛情、そんなものをヒスイに強制しようとすれば彼女は風のように逃げていく。おまけに彼女は自分の精神と肉体に理不尽な傷をつける者には絶対に容赦しない。そんな彼女に横暴を働くなど、冗談ではない。
傷つけられてきた分だけ立ち上がってきた強さを持っている。弱いものには優しさをみせる。辛い目に遭ってきたからひねくれているふりをしているけれど、本当はとても素直。セイが妖魔だと知ったあとでもまっすぐにセイの目をのぞきこみ、まっすぐな言葉を投げかける。
そして普段は冷たいくらいそっけないヒスイがたまに、セイの前でだけ弱さを見せて不器用に甘えてくれるときがある。そんなときのヒスイはとても可愛くて愛しくて、セイが一番幸せをかみしめる瞬間だ。
「あんたの理想の女性像は、そんな生きているか死んでいるか分からないような、人形みたいな女? 人の趣味をとやかくいうつもりはないけれどオレはまっぴら」
「奇遇だな。まったくの同感だ」
返ってきた台詞の意外性に、セイは続くはずの罵詈雑言を一度ひっこめた。
「たしかにあの方は」
そこで一区切り置いて夢見るような表情になった。続く言葉は早口で。
「ずる賢くて陰険で、嘘つきで怠惰で、一度覚えた恨みは絶対に忘れない根に持つ性格で、そのくせ人から覚えられた恨みはきれいさっぱり忘れるような人で」
「……自分の主人をそこまで悪し様にいえる精霊って、初めて見たよ」
「可愛いひとだろう?」
キドラは人を食ったような薄い笑みを浮かべた。
「他人(ひと)はあの方を強く美しい人だという。何も知らないくせに。誰よりも強いのは常に強くあろうとしているから。誰よりも美しいのは、生まれ持った造作だけではなく魂が内側から輝きを放っているから。それから繊細で、寂しがりやで、一人きりですごす夜が苦手な御方だ」
凍り付いたような氷の精霊の表情が柔らかくなった。
「人の趣味をとやかくいうつもりはないのだろう?」
揚げ足をとられてしまった。セイは苦笑で返す。
「ああ、そうだった。あんたがどんな女に惚れようと、あんたの勝手だっけ」
サイハに惚れているのはキドラの勝手。セイがヒスイを愛しているのも、セイの勝手だ。セイがサイハを非難するのは、それこそ、この男にいわせれば余計なお世話だった。
だが妙な共通点を見つけたからといってセイのキドラに対する嫌悪感が白紙になるかといえば、答えは「否」である。この男はヒスイを傷つけた。その記憶を忘れてやるわけにはいかない。サイハを根に持つ性格だとキドラはいったが、根に持つ性格ならセイも負けてはいないのである。
キドラもまたセイのことを快く思ったわけではない。鼻を鳴らして淡々とセイを批判した。
「貴様こそ、いい性格をしている。あの方に自分の仲間の抹殺を頼むなど」
これを聞いたセイはそれこそ、おかしくて仕方ないといったゆがんだ笑みを貼り付けた。
「仲間? 誰が仲間?」
あまりに相手を突き放した物言いに、キドラが少し訝しむ。
「仲間という概念を持ってるのはヒスイさん。オレにはそんなものいらないの。あれがのたれ死にしようが、妖魔の罠に落ちようが、オレ自身は痛くもかゆくもない。なんなら竜に丸焼きにされたって構わない」
おどけてセイは両手を広げた。ヒスイなら「本心だから始末が悪い」とでもいうだろうか。セイの思惑を測りかねてキドラは眉をひそめた。
もっとも、こちらの腹の内を側近風情に読まれるようではサイハと渡り合うなどできはしない。
「この程度でくたばるようでは、むしろ困る」
謎めいた笑みを浮かべて、青い髪の妖魔は中空へと消えた。
*
さて、その話題の中心人物はというと。
とりあえずまだ死んではいなかった。
本能に従って止めていた息を吐き、かわりに新鮮な空気を肺の中いっぱいに吸い込んだ。
「ぷはッ」
海面に頭だけ浮いていた。頭の真上には青空と太陽。故郷のそれより色が淡い。
「おおお、生きてる!?」
海底の宮殿で、竜の炎にまかれたところまでは記憶にある。琥珀色の瞳をした少年神官が自分の目の前に立ちふさがって炎から守ってくれていた。コゥイは波間に浮かびながら自由に動く右腕を見たが、やけどの後はひとつも見られなかった。イスカがかばってくれたのが功を奏したのだろうと判断する。
「っと、そのイスカはどこだ」
辺りを見回す。少年の姿はない。コゥイは水の中に頭をつっこんだ。
水の中は嵐の翌日のような色をしていた。濁った視界の中で、コゥイはイスカの姿を見つける。
意外に浅い場所だった。コゥイの身長からいえばもう少し浜に寄ればつま先がつく。少年は完全に沈んでいて、彼の足は海の底についていた。こちらと目があうと苦笑して、手を振ってくる。イスカは沖とは反対方向を指さしたあと、自分もそこをめがけて歩いていった。
息が続くのかどうか心配しながらもコゥイも浜辺へ泳ぐ。足はすぐについた。コゥイより背の低いイスカの頭が海上に現れたのは、もう少し先へ進んだときだった。
「ご心配かけました。実は僕、泳げないんですよ」
「だったら、もう少し慌てろよ」
普通の人間より息は長く続くが海中で呼吸はできないらしい。少年神官は自分のことになると笑うが、コゥイを心配するときは真面目だった。
「どこもやけどはしていませんか?」
やはり心配するところは同じだったようだ。
「俺もそれは思った。が、どこにも痛みはないしな」
「そうですか。あの火勢でご無事でしたか……もしかして、コゥイさんは火竜の血筋なのかもしれませんね」
ずぶぬれの前髪の間から、少年は大粒の琥珀を思わせる瞳でコゥイを見上げてくる。
自分に流れる血の一部が竜と同じものだといわれてもピンとこない。だがコゥイは、こうやって見上げてくる瞳が一瞬、確かに自分と同じ真紅だったことをこの目で見た。尖った瞳孔をしていた真紅の瞳は今、普通の丸い瞳孔を持つ琥珀色をたたえている。
いつか自分の紅い瞳にも竜のような瞳孔が現れるのだろうか。詮無いことに一瞬思いを馳せた。
考えるのをやめ、現実に立ち戻る。イスカに対しての台詞という形で自分を奮い立たせた。
「浜まであと少しだ。歩くぞ」
はい、とイスカから返事があった。ほぼ裸に近い格好のコゥイと比べ、水をたっぷり吸い込んだ法衣を着ているイスカは足取りが重そうだ。
浜を見ると、人がちらほらと出てきて集まってきた。海から一人か二人現れただけでご大層なことだとコゥイは内心苦笑する。
「よく俺達を見つけたな?」
イスカも同じものを見て、同じことを思ったようだ。
「前兆があったのかもしれません。海底から水が吹き上げたとか」
だとしたら、さぞ派手な見せ物だっただろう。水が濁っていたのはそのせいかもしれない。人が集まってくるのも道理か。
集まった人々はさほど多くはなかったが、ちょっとした人だかりにはなっていた。その一群の中、あまり背の高くない濃紺の長衣が人の垣根をかきわけて現れる。コゥイにはすぐに分かった。それが見知った顔であることを。
「迎えだ」
短いコゥイの言葉にイスカも同じものを注視した。
柔らかな色合いの風景を背に、ひときわ目立つ暗い濃紺が飛び出して駆けてくる。
法衣の頭巾が跳ね上がり、中から檸檬色の髪が広がった。衣の濃紺に淡い色の髪がよく映える。日の光を弾いて、夜の海で見るよりずっと白っぽい色に見えた。
「え、あれ、レイガさん?」
「さすがに女装はやめてるか」
そういえばイスカは女の姿をしたレイガしか知らないのだ。
束ねていない髪を振り乱し、裾を大きくさばいて、一直線に走ってくる。先に行けといっておいたが律儀に待っていたらしい。
イスカは目を細めた。
「よかった」
「ん?」
「あなたが命を預けられる方の元へ、お帰しすることができました」
少年神官は守るはずだった主君を失ったと聞いた。喪失感は誰より身にしみているだろう。同じ思いをさせずにすんだということだろうか。コゥイはちょっと笑って、あいつにはいうなよ、と念を押すことも忘れなかった。
片手を挙げてレイガに合図する。レイガはまっすぐにコゥイを見て、絡みつく裾を少し持ち上げて水の中に入ってきた。衣や靴が濡れるだろうにおかまいなしだ。水に足をとられて速さは落ちたが、それでもイスカには見向きもしないで一直線にコゥイの元へと駆けつける。
「コゥイ!」
大きな声で怒鳴らなくても聞こえるくらい間近にレイガの顔があった。今戻った、といおうとした。が。
その台詞が口をついて出ることはなかった。――突如、頬にえぐるような衝撃が走ったのである。
「!?」
コゥイは一歩さがってなんとか踏ん張った。イスカは目の前で起こった予想外の展開に顔面蒼白になりながら、あんぐりと口を開ける。レイガの色違いの目は爛々と光っていた。
「心配かけんじゃねえ、このドアホ!」
相棒の拳がコゥイの頬を見舞ったのだった。
「って、何すんだいきなりッ」
「やかましい!」
いつもぼんやりとしたレイガからは考えられない一喝だった。
その迫力に押されて二口が告げなくなる。コゥイはいおうとした言葉を飲み込み、口を真一文字に引き結んだ。そのレイガはといえば、肩で息をしている。今のは彼なりに精一杯力をこめた一撃だったらしい。
「ふん、自分の非力が憎いわ。せめてたたらを踏ませるくらいは出来るかと思ったが」
コゥイを殴り倒すどころか、たたらを踏んで後退させるほどの力もなかった。殴った拳が痛むのか、反対側の手で包んでいる。無縁とまではいかないが、レイガは荒事が得意なほうではない。その痛むほうの手を使って、今度はコゥイの胸ぐらの包帯をつかんだ。身長はレイガのほうが低いので持ちあげられるような格好にはならない。コゥイは自然と、上目遣いのレイガの顔を真正面に見ることになる。こめかみの血管が青く浮き上がっている様子が不本意ながらよく見えた。
「いいか、普通はな、海に落ちた時点で絶望的なんだよ。それはおれ様よりテメエのほうがよく知ってるだろうが。この数日間、おれ様がどんな思いでテメエみたいな馬鹿の生存を祈ってたと思う、このタコ!」
「……数日?」
コゥイは慌ててイスカを見た。少年神官はのんきに――少なくともコゥイにはそう見えた――頷く。
「その……コゥイさんはしばらく気を失っておられましたから……それでも二、三日以内には戻ってこられるよう出来るだけ急いだつもりなのですけれど……」
レイガはコゥイの胸ぐらをつかんだままイスカに顔を向ける
「もう四日目だよ。今は昼だからな」
遭難したのは真夜中である。
「すいません。しばらく竜の宮にお世話になっていました。なにしろあの方々は人よりも随分ゆっくりした時間で生活していらっしゃいますので……人間の感覚で四日ってすごく長いですよね。本当にすいません!」
締め上げられているのはコゥイなのだが、ひたすら恐縮しているのはイスカのほうだった。竜に世話になっていた、のくだりでレイガは少し目を見張ったが、眉間に縦皺を数本いれて再びコゥイに向かい合う。
「テメエ、自分の素性が分かったと思ったらさっそく里帰りかい」
「だ……! 誰が里帰りだ、ボケ!」
まさか竜が絡んでいるとは考えもしなかっただろうに、レイガが存外あっさりとその事実を受け入れていることがコゥイにとって少々予想外だった。
横からイスカが補足を入れる。
「世話になったのは水竜ですね。コゥイさんはどうやら火竜の血を引いておられるようです。憶測ですけど」
「だとよ。色々あったんだよ。俺も耳を疑いたくなるようなことが、山ほど」
しかしレイガはまだ薄目でコゥイを睨んでいる。包帯をつかむ手もまだゆるまない。
「もういいだろ、俺は戻って来たんだから!」
いつまで怒っているつもりかと、やぶれかぶれになって怒鳴った。母親に叱られている子供の態度と変わらない。怒鳴り返されるかと思ったが、レイガは表情を変えなかった。
「『心配かけてごめんなさい』と言え」
「ああ!? いえるか、そんなこと!」
「言え」
レイガは視線で圧力をかけてくる。心配をかけたのは悪かったと思う。よく生きて戻ってこられたとも。反省はしているがそれを口に出来るかどうかはまた別問題だった。
口をへの字に曲げて、態度でいいたくないと主張する。そんなコゥイを見て、レイガはさっさと矛先をイスカに変更した。
「すまんな、少年。うちの馬鹿野郎が世話んなったな」
口調が変わっている。コゥイのことを怒鳴りはしてもイスカを怒鳴る気はさらさらないらしい。
「え、いいえ! 僕のほうこそ!」
「気を使わんでいいぞ。どうせ面倒を引き起こしたのは分かってる」
なんでばれてるんだ、と目だけで訴えたがレイガはそれを見てはいなかった。レイガの手がコゥイから離れた。絶対に放してくれないだろうと覚悟していた手があっさりと離れたことに、逆に拍子抜けしたくらいだ。
レイガは少し距離を置いたところに突っ立っているイスカのところへ向かう。
「そのままだと風邪を引く。荷物はなくしたんだろ? あのアホウを助けてくれた礼だ。おれ様が泊まってる部屋を使ってくれ」
「いいんですか? ありがとうございます。助かります」
「いんや。これも何かの縁だろうしな。成り行きついでに、どうせなら聖都まで一緒に行かんか?」
コゥイを無視して段取りが決まっていく。
「おいこら!」
「なんだよ?」
冷ややかな視線が浴びせられた。呼び止めてもコゥイが意地を張っている以上、何もいえない。口ごもったわずかな時間がとても長く感じられる。
コゥイは、やけくそでレイガに海水をぶちまけた。本当にすねた子供の態度と変わりない。片手ですくいあげられる水は少量であったが、まきあがった飛沫にレイガが顔を背けたその一瞬に、悪かった、といった。聞こえたか聞こえていないか、とても小さな声で。正面切っては絶対にいいたくない。
レイガは上手に水をよけることができず、髪と顔の半分を濡らしていた。
「お前なぁ……」
白い手が前髪をかきあげると色違いの垂れ目が太陽の下、よりいっそう目立つ。コゥイはやっぱり口をへの字に曲げたままだ。
レイガは肩をすくめると、深く深くため息をついた。
「おかえり」
まだ不満げな顔のまま、レイガはそういった。聞こえていたようだ。コゥイはやっと肩の力を抜いて破顔一笑した。
***
―――ある神官の報告書より。
五月六日、聖都アナグラ神殿より総本山フォラーナ神殿に手紙が宛てられる。
(行き違いになったと後日報告有)
フォラーナ神殿は神官イスカを聖都に遣わす。
五月十五日、海を行く定期船に無事乗船。
五月十六日未明、聖都への定期船大破。原因不明?
五月二十日、遭難者二名、奇跡の生還。
五月二十一日、海から荷物が届く。委任状は無事。
五月二十二日、剣や曲刀を研ぎに出す。
五月二十五日、鍛冶屋から連絡。受け取りに行く。
同日、川をさかのぼる定期船に乗船。
五月二十七日、大地の神の神官イスカと巡礼者二名、聖都入り。
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