名前を呼んで

 初めて目を開けるとそこには闇ばかりが広がっていた。
 その闇の向こうから白いなにかが近づいてくる。闇の中で輝くばかりに浮き上がってみえるのは白い髪、白い肌、白い長衣。その男の人は微笑みを浮かべて近づいてきた。
「私の小さな姫君」
 かの人はそう自分を呼んだ。
「おいで」
 白い手が差しのべられる。その大きな手に、誘われるように自分の小さな手を重ねた。

 この「世界」は竜が作った。
 その「世界」に神が降り立ち、精霊と妖魔を作った。
 今はもう神はいない。竜はどこかに隠れてしまった。今、この「世界」を支配しているのは竜が生み出した人間という種族。精霊は人間に住むところを追われた。そして、妖魔は人と住む場所を違えながら、ある意味で人と共生して生きていた。

 トーラはその妖魔だった。生まれた直後から自分が妖魔であることを知っていたし、誰に名付けられることもなく自分の名がトーラであることもわかっていた。ある程度の知識と、ある程度動ける体を持っていた。妖魔は親を介して生まれるものと、自然発生するものがある。トーラは後者だった。
 白い姿をしたその人に手を引かれながら、トーラは自分が子供の姿をしていることを知る。かの人は大きくて背が高かった。歩幅も大きくトーラの足ではついていくのが少しつらい。
「どこに行くの?」
 訪ねてみると、かの人は目を細めて振り返った。優しい瞳は薄い水色をしていることに気づく。
「私の城だよ、私の小さな姫君」
「……どうしてそう呼ぶの? 私の名前は……」
 言いかけたところ、かの人は唇に人差し指をあてる。黙れという合図だ。トーラはそれに従って黙った。
「生まれたての妖魔さん。妖魔の名前は不用意に口にしてはいけない。知らないのかい?」
 そういわれてトーラは、自分の中にある知識を探ってみる。そういう知識はなかった。どうやらトーラは普通の妖魔よりも持っている知識が少ないらしい。
 だから、どうして目の前の人が自分を妖魔だと知っているのか疑問に思うことはなかった。
「お前も妖魔なら自分の名前くらい自分で知っているだろう。だが、それを口にしてはいけないよ。この『世界』は言霊が生きているからね。本当の名前は魔法にも使われるものだ。慎重にならなければいけない」
 トーラの力はまだ不安定で、どこでどんな魔法がかかってしまうか分からないから口にしてはいけないといった。トーラは自分の中にそれほど大げさな力があるとは思えなかったが、おとなしくその忠告に従った。
「あの……じゃあ、あなたのことはなんて呼べばいいの?」
 もしかして他人の名前も不用意に口にしてはいけないのだろうか。それを懸念しながら訪ねると、優しい声が返事をくれた。
「私の名前を教えておこう。キドラ、というのだよ」
 トーラはそれに頷いた。
 妖魔の名前は口にしてはいけないなら、きっとキドラは妖魔ではないのだ。人間かもしれない。それにキドラが自分を呼ぶ呼び方も、いい意味に聞こえる。この人についていけば大丈夫かもしれない。トーラは繋いだ手をもう一度しっかり握りしめた。

 キドラの城は大きくて綺麗だった。
 城の生活は贅を尽くしていた。食べることを必要としない妖魔なので食事が届けられることはない。毎日毎日違う服が届けられ、同じものを身にまとうことはなかった。望むものはなんでも与えられた。
 なにもかもが綺麗だった。綺麗だったけれど冷たかった。
 キドラはめったにトーラの元を訪ねてきてくれない。召使いたちは無口で、トーラと親しく言葉を交わすようになった侍女はうまくキドラに遠ざけられた。キドラから、外はあぶないから出てはいけないといわれていたので城から出ることもなかった。
「キドラは、私の名前を知っているのよね?」
 ある日そう尋ねてみた。
 その人は笑顔で答えてくれる。
「ああ、知っている」
「でも、その名前を告げてはいけないのよね?」
 そうだよ、とこれまた笑顔で答えてくれた。だがトーラは表情を曇らせた。
 キドラは一度も自分の名を呼んでくれたことがない。自分一人に与えられた大切な名前だから、誰よりも大切なキドラにはその名前で呼んでほしいと思った。
「ちょっとだけなら大丈夫よ。誰も聞いてないわ。あのね、キドラ。私のことも名前で呼んで?」
 だがキドラは眉根を寄せた。沈黙のあと、キドラは口を開く。
「私の小さな姫君」
 その台詞は軽くトーラを失望させてくれた。
「わがままをいってはいけない。さぁ、もうおやすみ」
 寝台に追い立てる。トーラは布団に潜り込んで眠くないけれど目を閉じた。
「愛しているよ、私の小さな姫君」
 眠ったふりをするトーラに、かの人はそうつぶやいた。トーラは少し寂しく思いながらもその台詞を信じることにした。
 やがて、ふりではなく本当に眠りに落ちる。
 夢うつつになりながらトーラは、キドラの声を聞いた。
「お前があの方の役にたつ間は、いくらだって愛しているふりくらいしてあげるよ」
 望むものはなんでも与えられた。自由と愛情以外は。

 閉ざされた世界が崩壊するのに、さして時間はかからなかった。

   ***

 寝台の上で、泣きながらトーラは目を覚ました。
「……夢……?」
 そっと自分の顔に手をやる。頬が濡れていた。体を起こして涙をぬぐう。
 夢の中で小さかった自分の手は、いまはすっかり大人の手になっていた。両腕の間にはふくらんだ胸もある。部屋の様子も違っていた。そこはキドラの城ではなく中程度の宿の一室だった。砕いた貝殻をまぜたしっくいの壁、油引きされた黒褐色の床、黒く塗られた窓枠からは朝日が射し込んでいる。窓辺の植木鉢には花を付けたジギタリスが並んでいた。
「……昔の夢をみたんだわ」
 自分がまだ子供の姿をしていたころの。
 トーラは妖魔であるから人間の子と同じ早さで成長するわけではない。今のトーラはもう七つ、八つほどの子供ではなく、十五、六の少女の姿をしていた。
 今の自分が座っているのは粗末な木の寝台だった。さっぱりした清潔な木綿の敷布が敷かれている。天蓋付きの寝台や絹の敷布が身近だったあのころとは違う。乳香や没薬の代わりに、鼻腔をくすぐるのは香袋に詰められたラベンダーの香り。何もかも贅を尽くしたあの城とは比べものにならない質素な部屋。その分、比べものにならないほど何もかもが温かい。
 トーラは寝台の上から立ち上がると、まとう自分の気配を服地に変えて、簡単な着替えを済ませた。

「おはよう」
 この宿は長期滞在の客のために簡単な台所が使えるようになっている。台所をのぞくと髪にピンクのリボンを結んだ女性が朝食の支度をしていた。
「おはよう、トーラ。あら、目が赤いし、はれぼったいわね。夕べ夜更かししちゃった?」
 トーラは笑顔を浮かべて首を振る。泣いていたと知られたらまた心配をかける。冷たい水で顔を洗って引き締め、化粧水をすりこんだ。いつもの朝だ。
 今、トーラは旅の連れとして人間たちと一緒に行動している。トーラにできることはいくばくもないけれど、広場で踊って路銀を稼げる程度にはなった。
 次に台所に入ってきたのは褐色の肌した隻腕の戦士だった。彼はトーラやもうひとりの女性には目もくれず、食卓に並んだ朝食を見て口を開く。
「うわ、朝から草ばっかりか。肉を焼け、肉を」
 朝食の支度をする彼女のこめかみに青筋が浮かんだ。
「おはよう! 朝一番にすることが朝食に文句をつけることで、挨拶もなし?」
「……うっせーな。テメエはお袋か」
「私はね、この一行の薬草師兼会計兼おさんどん係よ。つまり一行の主婦。主婦は全員の健康管理としつけに責任があるの! いくら一人暮らしが長いからっていっても、集団で生活しているときくらい社会的な行動をとってもいいんじゃないかしら?」
 一言いい返せば倍以上になって跳ね返ってくる。口達者な女性を黙らせるには、相手に逆らわないことだ。戦士はうんざりした顔で「オハヨウゴザイマス」といった。明らかに棒読みだったが、主婦を自称する女性は満足したらしい。
「はい、おはよう。今、新鮮な肉がないのよ。豚肉の腸詰めを焼くけれどそれでいい?」
「何でもいいさ。量さえあれば。……ああ、チビ。お前、あいつ起こしてこいよ」
 戦士は台詞の後半をトーラに向かって言った。指示代名詞で起こしてこいといわれたその人は、ひどく寝起きが悪いことで有名である。トーラは戦士を見上げた。
「私、チビじゃないもん」
 ふたり並ぶと戦士の胸あたりにトーラの目線がある。小さいという意味ではチビという呼称は間違っていない。トーラは大きな薄紫の瞳で戦士を見上げた。
「私、チビって名じゃないわよ。名前があるんだから、名前で呼んでよ」
 妖魔は名前を呼ばれることを嫌う。それが一般常識だ。だからトーラの主張は妖魔として少し常識からはずれている。戦士は朝からトーラの様子が少し違うことにややとまどったようだった。
「トーラ?」
 名を呼ばれたことに満足して、トーラはご満悦の笑顔を戦士に向ける。
「起こしてくるねっ」
 トーラは廊下へ飛び出した。

 廊下をぱたぱたと軽い足音をたてて駆け抜ける。目的の部屋の扉を開けた。
「おはよう。朝よ」
 寝台の上には人一人分の固まりが乗っている。彼が例の寝起きの悪い男だ。戦士の相棒でもある彼は魔法使いである。
「起きてってば」
 この魔法使い、ひどい低血圧で朝は殴っても蹴飛ばしても起きないと定評がある。細い少女の手で揺すったくらいではもちろん起きない。毛布を頭からすっぽりとかぶり、体に巻き込んだ形で眠っている姿はまるで蓑虫だ。
「起きてっていってるのに。起きろ!」
 なんとか頭を覆っている毛布を引き剥がそうとする。耳元で怒鳴られて、ようやく魔法使いは反応を返した。
「……ちい姫……?」
 寝ぼけ眼だ。魔法使いには妖魔の知識があるから、この男もなかなかトーラのことを名前では呼ばない。
「あんだよ、ちい姫。おれ様は眠いんだ。もう少し……寝る……」
 ちい姫とは、小さなお姫様という意味の俗称だ。脳裏に今朝の夢が木霊した。
 ――私の小さな姫君。
 普段呼ばれなれている愛称が急に気に障った。
 再び眠りの淵に落ちこもうとしている魔法使いの首根っこをつかんで、トーラは思いっきり揺すった。
「違う! 私にはちゃんと名前があるもん!」
 夢の中のあの人は、ただの一度もトーラを名前で呼んでくれたことはなかった。自分を見てくれているようで、一度もトーラという人格を見てくれたことはなかった。あの人が自分に優しくしてくれたのは、みんなあの人が愛している麗しの主の命令だったから。トーラを愛してくれたわけではなかった。
 あの人の偽りの笑顔を信じていた。
 彼だけが自分を愛してくれる。頭をなでてくれるのも、褒めてくれるのも、大切だといってくれるのもキドラ一人しかいなかった。昔のトーラは必死に、偽物の愛情にすがりついた。それしかすがるものがなかったから。わざと愛情の飢餓状態にされていることに、幼い子供と同じ精神構造しか持たなかったトーラがどうして気づけただろう。
「私を見てよ。名前を呼んで。私はここにいるんだから。……呼んでよ。名前で呼んで。呼べったら呼べぇ!」
 なかば半狂乱になりながら揺すり続けた。勢い余って、魔法使いはそのまま寝台から落ちる。落ちてもまだしぶとく毛布の中で丸くなり続けた。
 眠り続ける魔法使いはトーラの中でもうどうでもよくなってきていた。
 脳裏に木霊するあの人の声がわずらわしい。
 ――愛しているよ、私の小さな姫君。
 その言葉は嘘だった。なのに、嘘だとわかった今でも、自分はあの人を嫌いにはなれなかった。それが何よりくやしい。
「私にはちゃんと名前があるもん……」
 本当に、ただの一度も呼んではくれなかった。
 べそをかく一歩手前で、トーラはその場にへたりこみ寝台に顔をふせた。泣きたくないのに泣きそうになる。
 その頭の上に、誰かの手が置かれた。
 夢の中のあの人がしてくれたように。
 トーラがおそるおそる顔をあげると、まだ寝ぼけ眼の魔法使いの顔があった。床に落とされてもまだ眠っていた彼だが、なにやらトーラの様子がいつもと違うことにやっと気が付いてくれたらしい。それでもまだ眠り足りないのだろう、彼の両目は閉じていた。
「朝っぱらから何をすねとるんだ、うちのちい姫は」
 うちのちい姫。
 私の小さな姫君。
 一度は泣くのをこらえたのに、悲しくて悲しくてまた涙がこみあげる。
「……っ、だってキドラは一度も名前を呼んでくれなかったもの! 私のこと嫌いだったから!」
 頭にのせられた魔法使いの手が、夢の中のあの人をまた連想させる。魔法使いはため息をつく。
「やれやれ……怖い夢でも見たか?」
 彼の手は、ぽんぽんと、二度ばかり軽くトーラの頭を叩いた。彼はトーラの寂しがり屋を知っている。愛されなかった記憶がいつまでも心の傷にになっていることも。キドラの名をあげたことでどうやら今朝のトーラの様子が違う理由に思い至ってくれたらしい。
 それから魔法使いはまだ寝ぼけた声で、トーラに聞こえるように名を呼んでくれた。
「藤羅」
 それはトーラが生まれついて持っている名前だった。トーラではなく、藤羅。真名でつづられた名前。妖魔が決して人に知られてはいけないとされる、特別な。
 トーラが仲間に加えてもらっている人間たちは皆、その名を知っている。けれど誰も普段はその名前で呼ばない。魔法使いにいたっては表音文字のトーラという名さえ避ける。なのに今、真名で呼んでくれた。
「どした? 名前で呼べっつったのは、お前さんだろうが?」
「う、うん」
 まさかそっちの名で呼ばれるとは思ってもおらず、トーラの涙はひっこんだ。
 魔法使いの顔をまじまじと見る。両目はまだしっかりとつむられていて、魔法使いはまだ半分眠っているのかもしれない。
「真名ってのはそれひとつで多彩な意味がある。それ全部本質を現すもんなんだ。あんまり人に呼ばせるもんじゃねーぞ」
 そういって魔法使いは頭をくしゃくしゃとなでてくれた。
「意味って?」
「無知だね、お前さんは……」
 トーラが無知なのはトーラのせいではないと思う。星見の妖魔は物事を客観的に見て伝えるのがその役割だ。見たものに下手に先入観を与えないため、生まれつき備わっている知識が少ない。生まれつき備わっているものが少ないから、まるで人間が育つときのように自分で知識を後付けしていかなくてはならない。
 魔法使いもそれは承知しているのだろう。ため息をつきながら、意味を教えてくれた。
「まぁな、お前さんのそのしつこく絡んでくる性格もある意味、真名が現してるかもしれんな。『藤』はそのままの意味。『羅』は普通うすぎぬという意味だが、これに草冠が加われば『かずら』になる。両方とも他のものに絡みながら育つ植物だ。まっすぐ育つ植物じゃあないわな」
 それは、あまりいい意味とは思えない。憮然としていると、魔法使いは「これが意味のひとつ」と区切って説明を続けた。
「まっすぐ育たんでも『藤』は丈夫だよ。細くて柔軟性があるから編んで色々作るだろ。かとおもえば『羅』のようにすぐ裂けたりもするかもしれんが。ああ、まてよ、『羅』にゃ細い糸で編んだ網って意味もあったな。小鳥を捕まえるためのな。よかったな、小鳥、捕まえたろ」
 魔法使いの声はまだ寝ぼけていた。他の人が聞いたら意味が分からなかったかもしれない。けれど、魔法使いはなにも間違ったことはいっていなかった。
 小鳥を捕まえる為の網。

「ヒスイ……?」

 トーラを、キドラの元から連れ出してくれた女(ひと)の名を翡翠という。カワセミという意味の名だ。カワセミは川辺に住む、美しい翠の羽を持った小鳥である。
 最初に名前を呼んでくれた。目線をあわせて叱ってくれた。身を挺してかばってくれた。
 トーラはヒスイが大好きだったし、彼女も自分を好きだといってくれた。
 魔法使いは何もいわなかったが「納得したか?」と問いかけてくるようだった。トーラはそれに頷く。夢の中のあの人はトーラを愛してくれなかったかもしれないが、今のトーラには愛してくれている人がちゃんといると気づいた。
 昔はキドラが世界のすべてだった。そのキドラに否定されたとき、トーラは一度世界の全てを失ったのだ。今は違う。ヒスイはたしかに好きだけれどそれが世界の全てではない。トーラの名を呼んでくれる人はたくさんいた。目の前の魔法使いもそのひとり。
「もう一回呼んで? 真名じゃなくていいから」
「はいはい、トーラ」
 トーラは目を細めた。自分はやっぱり妖魔らしくない妖魔なのかもしれない。名前を呼ばれることが嬉しい。誰かに名前を呼ばれるたびに、ここにいていいのだと認めてもらっている気がする。
 自分はどうやっても人間にはなれないけれど、この人間たちの中にいてもいいのだと。
 トーラが満足していると、魔法使いはおもむろに体勢を崩して寝台の上に顔を伏せた。そこでやっとトーラは当初の目的を思い出す。
「ちょっと! 二度寝しないでよ、起こしに来たんだから! 朝ごはんがなくなっちゃう。起きてってば!」
 魔法使いはまだぐうぐうと眠っていた。揺すっても、引っ張っても、まだしつこく寝ている。トーラはとうとう自力で起こすことを諦めて、仲間達を呼んだ。

 そうして今日もいつもの一日が始まる。
<終>


<あとがき>
この話は04年夏に企画された番外編競作企画第二弾「禁じられた言葉」に参加するため書き下ろしたものです。
本編未読で読めるものというのが条件なので、主婦やら戦士やら魔法使いはすべて固有名詞を伏せました。時系列は全員集合していることが条件なので、第七章後半から第八章くらいです(※これを書いている現在、本編は第六章連載中/笑)。
作中でのトーラの名前の意味は、思いっきりこの話を書く前にこじつけました。作者サイドでのトーラの名の由来はユダヤ教のトーラ(律法)です。すべてを見通すという意味をこめて。名前の漢字である『藤』は瞳の色から、『羅』はサラ(沙羅)から一文字もらいました。翡翠抄プロトタイプのネタではトーラがサラの娘だったんですよ。だから髪の色と目の色がどっちも金髪・紫の瞳なわけです。

+感想フォームを利用してくれる?+(作者が喜びます)
[目次]
Copyright (C) Chigaya Towada.